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偽文士日碌

二月二十日(月):1023-1024

していたことを思い出したのだ。あとはそれぞれ好みの飲物を注文。
キクイモの温かいミネストラ、アカシアの蜂蜜をかけた鴨の胸肉のス
モーク、山菜とツブ貝のフリットが出て、やっと楠瀬君が到着。その
あと、タンポポとキンカンのサラダ、ハタとつぼみ菜のスープ仕立、
黒トリュフと百合根のタリアデッレ。最後は仔牛のオーブン焼きバル
サミコ風味のソースだったが、すでに満腹でこれは食べられず、楠瀬
君に助けてもらう。途中、全員で喫煙スペースへ一度行き、矢野君と
ふたりだけでもう一度行く。皆さん、自然の味が売りだけあって実に
美味であるとご満悦の様子であった。我が家に寄って東宝映画「阿片
戦争」を見ようとおれが提案し、また全員で移動。松浦さんはこの映
画を見ていなかったのである。我が家でビデオを鑑賞。光子もイクラ
や数の子などを供し、ワインなどで歓待。「なんだか正月が来たよう
だ」「やはり日本間はいい」などと松浦さん。おれもさらに焼酎を飲
む。映画に詳しい松浦さんや楠瀬君がいるのでずいぶん楽しかった。
光子は松浦さんや矢野君にいろいろと話しかけたり皆にそれぞれの酒
をすすめたり、精一杯の接待。松浦さんの履歴を読んですっかり彼に
惚れ込んでしまっていたようだ。映画が終り、皆さんが拍手。十一時
半ごろお帰り。
 直後、テレビを見ていると今帰ったばかりの矢野優が画面に出てき
たので吃驚。又吉直樹がらみの、創作の現場を取材した番組の予告篇
であった。咽喉が渇いたのでビールを飲み、就寝は午前二時。
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