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偽文士日碌

三月二十五日(火):753-754

「奔馬菌」を書き継ぐ。
 昨日は出版芸術社の原田裕会長、日下三蔵、池田真依子が「筒井康
隆長篇コレクション」の打合せに来宅。全五巻が全六巻になり、今回
の打合せでついに全七巻ということになった。ありがたいことだ。あ
とがきやオビや「NULL」時代の来信なども全部入れるというから
凄いことだ。一冊に平均長篇二本とショート・ショート数本を入れる
らしい。「イリヤ・ムウロメツ」と「朝のガスパール」は絵も全部収
録。一冊平均二千五百円。日下君の粘り強さにはただ感嘆。最初の巻
は八月発売予定。
 昨夕、ポストに「文學界」の対談のゲラが投げ込まれていた。丹羽
君がやってきて投函したものらしい。たった二日足らずでよくリライ
トしたものだと感服する。ほぼ同時に丹羽君より架電。「締切りが迫
っているのでなんとか明日中に戻してほしい」とのこと。したがって
今日は一日、十六頁ものゲラ直しに追われる。あの東君のマシンガン
トークをよくここまで整理したものだとまたしても感服。
 ミズマアートギャラリーでの伸輔の個展が四月三十日からと決定。
朝日新聞の連載の切抜きの展示や何やかやを電話で打合せする。「聖
痕」第一回目の文章を拡大して大きく展示したりもするらしい。おれ
がいないと失望する人もいると思うので、できるだけ行かねばなるま
い。今回は展示期間も長いらしいので大変だ。
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