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偽文士日碌

九月三日(金):365-366

「文學界」から「三十年後」をテーマに二十枚の短篇をという依頼。
ここ数年、短篇は何も書けず、テーマ自由、枚数自由で出来次第いた
だきたいという依頼すべて抛ったらかしという状態を編集者氏は知ら
ないようだ。そういう説明のご返事をするのも憂鬱で、やはり抛った
らかしにする。朝日新聞からは今敏監督の追悼文を書けという依頼。
これも憂鬱になる話だ。抛ったらかしにするしかあるまい。
「現代語裏辞典」がamazonで品切れ、書店でも売切れ続出とい
うことになってから、やっと重版決定。できるのは二週間先。どうな
っておるのだ。営業部は薄情だぞ。もっと読者のことを考えてリサー
チし、早いめの重版を願いたい。
 二時、日経新聞の浦田氏がカメラマンと共に「裏辞典」のインタヴ
ューで来宅。この人は文壇の動静に詳しいので、逆にこちらからいろ
いろと訊ねる。この記事は今月末に掲載されるそうだが、それまでに
書評が出るということだ。
 五時、伸び過ぎた髪をカットするため「NALU」へ行く。
 夕食のあとテレビ東京「世界を変える日本人」を見る。おれのコー
ナーで「裏辞典」の紹介をしたのだが、そのせいもあったのだろうか
amazonでは予約だけで勢いを盛り返し、文藝で二十位になって
いた。
 明日は神戸に帰る。ちくしょう。なんでこんなに忙しいのだ。
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