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偽文士日碌

十二月三日(金):417-418

ます。どうもありがとうございました。サンキュー(笑いと拍手)」
 続いて金子さんが登壇、筒井さんのような威勢のいい挨拶はできな
いがと言いながらも、対抗するように「ウンコ」を連発して笑いを取
る。以下、NHKスペシャル「無縁社会」、「はやぶさ」プロジェク
トチームの川口淳一郎、染色の吉岡幸雄、「万葉みらい塾」の中西進
が挨拶する。おれが短かったためかみんな挨拶が短く、長かったのは
中西さんのみ。平尾理事長がおれの「裏辞典」を引用しながら挨拶し
たあと、全員が登壇して記念写真を撮り、パーティ会場へ。
 会場はごった返していた。前の方に受賞者席をとっているというの
で行ってみたらそんな席はなく、テーブルはあっても椅子がなく、椅
子は壁際に並んでいて席の上に料理の皿を置いていたりするありさま
で誰がどこにいるのかわからない。親族ともはぐれてしまい、逢った
のはおれが招待した堀威夫、尾川健、平石滋、日活社長の佐藤直樹。
朝日放送の矢沢プロデューサーには朝日の佐久間文子を紹介して「漂
流」の宣伝を頼む。この矢沢君に紹介しようとしていた東京テレビの
平山プロデューサーに逢った時には矢沢君はいない。招待した人の誰
が来てくれたのかわからず、招待した人も受賞者がどこにいるかわか
らないと言っていたそうだから不手際もいいところで、このパーティ
はあきらかに失敗であったろう。その他、逢えたのは小林亜星やJT
の人たち。おれが招待したものの、「あんな人混みには行かない」と
言って来なかった丸谷才一や、大江健三郎その他の招待者はよき判断
をしたと言ってよい。いい加減時間が経ってからやっと、受賞者席が
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