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偽文士日碌

十二月一日(土):603-604

 七時半起床、また温泉に入り、八時半、昨日の部屋で朝食をとる。
 ロビーで朝日新聞を読む。伸輔の絵、今朝はカラーだった。十時に
出発。合掌造りの家を寄せ集めた近くにある合掌の里へ行き、見物。
白川郷から移築したらしい建物が多かった。最近はどこもかも、入場
料、拝観料が軒並み高騰しているようだ。
 昨日の道を逆に辿るが、平湯の里あたりから雪景色となる。雪もち
らちらしはじめて、マイナス一度という表示を見かける。路面が凍結
していて、新さんはうってかわっての慎重な運転だ。以前大原で凍結
した路面で動けなくなった経験をしているため、喜美子さんが怖い怖
いと大騒ぎするから、おれまで怖くなった。こんなことになっている
とはおれも思わず、新さんも思っていなかったらしい。都会ではずっ
と暖かかったものだから、こちらでは十一月の初めから雪が降ってい
るなど、想像もしていなかったのである。
 中部縦貫道に入ると次第に下り坂となり、晴れてきたため、やれや
れだ。松本ICで降り、一般道を走ってまずはさわんど温泉に着き、
ここのグレンパークさわんどという土産物店の食堂で昼食。おれは拉
麺、他はそれぞれそば、うどん。しばらく車であたりの様子を見てま
わったあと白骨温泉に電話をし、迎えに来てもらう。ここからは雪の
ために客が旅館の前まで運転してくるのは甚だ危険ということである
らしい。
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