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偽文士日碌

五月十八日(日):765-766

 慌ただしい日は続き、上京した次の十七日は故・正隆の娘四人が来
るのでミズマアートギャラリーへ。朝日新聞に出た個展の紹介記事を
見たとやらで内藤誠監督がやってきた。亡くなったばかりの鈴木則文
監督のことなどを話す。おれの「大いなる助走」を映画化してくれた
人である。姪っ子たちがやってきて、伸輔も加え正隆のことなどを話
し、記念撮影。姪たちが帰ったあと、おれも家に戻ったのだが、伸輔
によれば直後に川上弘美が来たらしい。もう少しいればよかった。
 そして今日はTBSテレビの角田陽一郎がスタッフの女性ふたりを
つれ、ホリプロ柳井と共に来宅。「オトナの!」という深夜の番組の
打合せ。角田君は陽気な饒舌家だ。司会がいとうせいこうとユースケ
・サンタマリアで、いとう君とは劇作家協会でやった「雲の上団五郎
一座」以来、ユースケとはテレビ東京「百人の日本人」以来である。
もうひとりのゲストが誰になるのかと思っていたら、しょこたんこと
中川翔子がふたつ返事で引き受けてくれたらしい。彼女は近くにゃん
そろじーを出し、その中にわが「『聖ジェームス病院』を歌う猫」を
収録してくれるのだが、わが作品で猫がタイトルになっているのは五
つか六つあり、その中からこの作品を選んだセンスはなかなかのもの
と、わが近辺でも大いに高く評価されている。
 そろそろ締切りが近づいてきたので、文春文庫から出る芥川龍之介
「侏儒の言葉」の解説を書きはじめる。
ページ番号: 765 766

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