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偽文士日碌

十月二十六日(月):907-908

 昨日、近くの渋渋で行われる模擬テストのため泊っていた智子さん
と恒至は昼過ぎに帰って行った。
 今日は角川の郡司珠子が午後三時にお迎え。帝国ホテルへ。山田風
太郎賞の選考会である。今回からは赤川次郎に替って夢枕獏がおれの
正面の席に座ることになる。おれは佐藤正午「鳩の撃退法」でまだよ
くわからない部分があり、早く着いたのでリストを見ながら調べたが
やっぱりわからない。選考会が始まり、その「鳩の撃退法」が予想通
りほぼ満票で受賞と決まる。毎回受賞者が挨拶と記者会見に来るので
佐藤氏が来たらわからない部分を確認しようと思っていたのだが、あ
いにくお住まいが佐世保とやらで、今回初めて受賞者とは挨拶できな
いことになった。授賞式で訊ねるしかあるまい。
 記者会見には獏ちゃんが出てくれ、授賞式のスピーチは京極夏彦が
することになる。会長が会食に加わり、新たに学校を作ることなどを
話しはじめ、林真理子が近大マグロの話をし、近大教授の奥泉光がそ
れについて話す。談笑は楽しかったものの、選考が早く終ったため、
まだ七時だというのに早くも疲れてきて、まだ話している人には悪い
と思いながらも席を立つと、それを機に全員が立ち、お開きになって
しまった。帰りはまた郡司さんに送ってもらい、七時半帰宅。
 伸輔は「モナドの領域」の表紙絵が完成したので、今日は初めて高
速を運転して新潮社まで届けに行ったとやら。無事だったようだ。
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