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偽文士日碌

十一月二十二日(日):911-912

 朝十時半、親戚がどやどやとやってくる。喜美子さん、裕君、それ
に篤君一家の六人である。光子と共に裕君のトヨタのハイブリッド車
と篤君のベンツのジープに分乗、おれは裕君の車の助手席に乗る。名
谷への途中から神戸淡路鳴門道に入り、淡路島を縦断し終えてから鳴
門市街に入り、丸亀というでかいうどん屋でおれは念願の釜揚げうど
ん、他はそれぞれ好みのうどんを食べる。例によって先導したりされ
たり、総勢八人が入れ替りながら進む。おれは篤君の車の助手席に移
る。徳島道へ入り、吉野川ハイウエイ・オアシスというところで休憩
したのだが、ここではステージでカラオケ大会をやっていて、登場す
る女性がすべて巧いので感心する。特に白髪の女性が歌った「ろくで
なし」はすばらしかった。
 井川池田で高速をおりて祖谷のかずら橋へ向かう。深い峡谷を見お
ろしながらのくねくねとした細い山道で、対向車が来ると場所によっ
てはどちらかがバックしなければならない。先導する車の篤君はたい
へんな苦労である。三時間もかかってようやく秘境かずら橋にたどり
ついたものの、ずらりと行列ができていて、手前の橋から渡る人を見
ただけ。悲鳴も聞こえてきて、ここは高所恐怖症のおれにとっては渡
れなくてさいわいであった。
 また井川池田から徳島道に入り、いったん一般道に出てから本州四
国連絡道路を通って鳴門スカイラインを通り、鳴門パークヒルズのホ
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