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偽文士日碌

三月三日(日):1185-1186

 昨日と同じ食堂で朝食。裕も篤も朝からミニステーキ丼やビビンバ
など、凄い食欲である。聞けば普段はバナナとヨーグルトだけとのこ
と。二台に分乗し、ホテルを十一時に出発。今度は篤が運転するアウ
ディの助手席に乗せてもらう。昨日の道を反対方向へ湖西を南下。マ
キノのスキー場高原を右に見て、十六号線を真野ICで出て、琵琶湖
大橋を渡り、篤の歯科医院へ到着。患者用の個室が七つもあるでかい
診察室に驚く。子供用のコーナーにはレイモン・ペイネの本物の版画
が無造作に掛けられていた。 
 出発して近江大橋を渡り、大津から比叡山の山中越え、北白川では
宝ケ池通りにあるDOLFという有名な喫茶店に入り、おれは珈琲と
シュークリームを頂戴する。それにしても最近のシュークリーム、あ
んなにでかいとは思わなかった。
 高野にある岡本家のビルに到着。五階の部屋だけが空いているらし
い。マンション三階の部屋は実に居心地のいい快適な部屋だが、風呂
の湯が出ないとてひと騒動。
 五時半、木屋町二条にある「桃の雫・割烹やました」という、裕の
友人の田中先生お薦めの店に案内される。カウンターの筈だったのが
二階の部屋が空いたとかで、六人部屋に通される。ちらと見たのだが
カウンターは調理場が丸見えで面白そうではあるが、あの狭さは老人
にはちとつらい。この店には森伊蔵があったので大喜びで頂戴する。
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